ロボティックアナライザーとは?

SKALAR社(オランダ)のロボティックアナライザーSP2000シリーズは、システム構成の多様性とアプリケーションに充実した自動オペレーションプラットフォームです。

SP2000シリーズは、環境、公衆衛生、食品衛生、医薬品の様々な分野で実施されるマニュアル試験を自動化し、ラボラトリーワークの効率化を図ります。
これまでマニュアル操作で行っていたサンプル希釈、試験容器の共栓の開閉、リキッドハンドリング、ミキシングなどの操作を、プラットフォーム内で安全に行います。
また、マニュアル作業を減らしヒューマンエラーの少ない作業性を確保するとともに、生産性、作業性の効率化を図ります。
SP2000シリーズの最大の特長はシステムのカスタマイズ設計で、ご要望に応じたサンプル数にあわせたサイズ設計でシステムをご提供いたします。
アプリケーションによっては複数項目を1台のプラットフォーム上に組み合わせることができます。
測定プローブやメーターとは、ご希望に合わせて組み合わせることができます。

SP2000ベースユニット
滴定自動測定用SP2000構成例
  • オートオペレーション
    • リキッドハンドリング
    • 容器共栓の開閉
    • ミキシング
    • 各種メーター測定
  • バリエーション豊かな容器搭載数
  • 複数項目同時測定
  • サンプル処理能力アップ
  • 投資収益率アップ
  • 専用ソフトウェア制御
  • プロテクトカバー付き
SP2000ベースユニット

pH、電気伝導率、色度等の複数項目を同時に自動測定

下水、排水、上水、その他の幅広い分野において挙げられるpH、電気伝導率、酸消費量、色度、濁度などの項目を、複数の組み合わせで自動同時測定します。1バッチでのサンプル処理量、容器サイズとそれに対応するラック数など、バリエーション豊かなシステムを構成します。
水質試験において液体試料のピペッティングから測定までの全自動化はもちろん、土壌試料においても抽出工程から自動化が可能です。
セカンドアームを付けることで作業性を高め、サンプル処理能力を向上させることもできます。
また、少量で多数サンプルのpH測定を必要とするような分析現場では、マニピュレーターに2本のpHプローブを搭載し、96穴のウェルプレートから2検体ずつ同時測定を実施し処理時間を短縮化できます。

pH測定(サンプルポジション)
pH測定(サンプルポジション)
pHキャリブレーション
pHキャリブレーション
ウェルプレートからのpH測定
ウェルプレートからのpH測定

主な同時測定例

  • pH + 酸消費量 + 電気伝導率
  • pH + 酸消費量 + 電気伝導率 + 色度
  • pH + 酸消費量 + 電気伝導率 + 濁度
  • pH + 酸消費量 + 電気伝導率 + 色度 + 濁度
  • pH + 酸消費量 + 電気伝導率 + 全硬度
  • pH + BOD

※ 単一項目での構成も可能です。

環境・食品・医薬品分野での活用

大量分析を要するような土壌分野においては、pH以外の他の項目にも対応します。
その他土壌項目:電気伝導率、アルカリ度、濁度、色度、炭酸塩、粒度分布、粘度

飲料水分析においては、水道法に適した測定方法で複数項目に対応します。また導入後に、測定項目や処理数を拡張することもできます。

粒度分布測定粒度分布測定

手順

水質分析用

例:濁度

水質分析用手順例(例:濁度)

例:pH、電気伝導率(EC)、酸消費量

  • 専用ソフトウェアRoboticAccessTMへの検体ID入力 (マニュアル操作)
  • サンプルラックへ試料をセットしSP2000に設置、分析開始 (マニュアル操作)
  • マニュピレーターが稼働し各試料容器にECプローブが移動、測定
  • 次の試料容器にマニュピレーターが移動
  • 次の試料容器にECプローブが移動し測定すると同時に、1つ前の試料をドレインで定量分注
  • pH測定後に酸消費量滴定が開始
  • 滴定がエンドポイントに近づくとソフトウェアで酸消費量の自動計算を開始
  • 最終試料までこの動作が並行して進む
  • pHプローブ、ECプローブ、撹拌機、ニードルはコンタミネーションを防ぐためにサンプル毎に洗浄される
  • 測定結果はソフトウェア画面上に表示され、印字または転送される

土壌分析用

例:pH

  • 試料を秤量しサンプルラックへ試料をセット。試料ラックをSP2000に設置 (マニュアル操作)
  • 専用ソフトウェアRoboticAccessTMへの検体ID入力 (マニュアル操作)
  • pHプローブの自動校正開始
  • 試料への抽出溶液の自動分注が開始し、全ての試料を撹拌。各試料の操作毎にプローブと撹拌機を洗浄
  • 再撹拌の後、pHを測定しソフトウェアに測定値が保存される

RoboticAccessTM

SP2000専用制御ソフトウェアRoboticAccessTMは、マルチタスクのプログラムで装置のオペレーションからデータ管理までの全てをコントロールします。
測定に必要なアプリケーションを選び、測定用テーブルを作成すると分析用シーケンスが定義され、測定が開始します。測定結果はリアルタイムでスクリーンに表示され、測定中でもサンプルの追加や削除を設定できます。測定結果のデータ管理は全てRoboticAccessで制御され、LIMSをはじめテキスト、Microsoft社Excelファイルへ出力できます。
品質管理の機能を使うことで、結果の正確度を保証し、QCサンプルを測定し品質管理チャートと統計情報を作成します。

pH測定設定画面
pH測定設定画面
QC設定画面
QC設定画面

BOD / COD

SP2000はBOD、COD用のアプリケーション対応もできます。BODについてはセミオートのオペレーション機能をもち多様な酸素プローブ、溶存酸素計への互換性を持ちます。CODでは過マンガン酸カリウム法または二クロム酸カリウム法と同じ方法のほか、テストチューブ法の全自動化構成までニーズに合わせて対応します。

BOD測定用ボトルキャップの自動開閉
BOD測定用ボトルキャップの自動開閉
COD自動測定(チューブ法)COD自動測定(チューブ法)
pH、BOD測定用プラットフォーム例
pH、BOD測定用プラットフォーム例

製品紹介ビデオ

SP2000についてビデオでご紹介します。リンク先はメーカーの動画サイト(英語)となります。

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